日本の心を宿した、1本を大切に差す「イケバナ」流花器。
室町時代から引き継ぐ、日本特有の芸術、生け花。和室の床の間に大々的に飾り置くイメージが今でもあり、生け花教室に行かなければ手を出してはいけないと思うほどハードルが高いものですよね。
今回ご紹介のフラワーベースは、そんな伝統的生け花の精神をベースに、もっと気軽に暮らしに取り入れられるようデザインされた【FRITZ HANSEN】の「イケバナ」。
茎から花びらまで、生けられた花一輪一輪を大切にする花器のご紹介です。
デンマーク発のインテリアブランド【FRITZ HANSEN】
【FRITZ HANSEN/フリッツ・ハンセン】は、1872年にデンマークで創業した世界的に知られるインテリアデザインブランドです。
150年にわたって世界屈指の一流デザイナーと協力し、時代を先取りしたコンセプトに命を吹き込み、空間を生まれ変わらせる数々の作品を生み出してきました。
そこにあるだけで空間の美しさを引き立てる、アイコニックな家具。
フリッツ・ハンセンの製品は、時の試練に耐え、生涯にわたって高いクオリティが楽しめるようデザインされています。
デザイナーJaime Hayonの、「イケバナ」
そして今回の「イケバナ」のデザイナー、Jaime Hayon(ハイメ・アジョン)は1974年スペインのマドリッドに生まれ、陶器や家具、インテリアデザインやインスタレーションへと活動の領域を広げていきました。
ハイメ・アジョンがはじめに「イケバナ」を発表したのは2016年。
美しさへの憧れと伝統的な生け花の要素を盛り込んだ花器は、家具と同じくメッセージ性を持ち、住まいに北欧のライフスタイルと遊び心をもたらしてくれます。
1本1本のバランスを楽しんで
たくさん盛り付けるように飾るブーケとは異なり、いかに少ないお花で美しく見せられるかが重要な生け花。
こちらの「イケバナ」も大小の小さな穴に一本一本、剣山に差すようにお花を固定していきます。その間の枝や葉を省略し、その一本に魂を込めるように差す様は、まさに生け花。
好きな向き、好きな高さで自分流のアレンジを楽しめます。
緑色だけをコーディネートさせて
ベースだけでも存在感があるから、グリーン一色のみで生けても、シンプルさが際立って素敵に飾れます。
一色だからこそ、お花の形状やツヤ、葉の数など今まで気にしていなかったことに気付く機会に。
窓際に置いて陽の光を存分に浴びさせてあげたくなります。
「IKEBANA SMALL」は置く場所を選ばずに
直径12cm、高さ13cmの「IKEBANA SMALL」は、玄関やダイニングテーブル、カウンター、コンソールテーブルなどに気軽に置ける大きさ。
庭やお散歩先で摘んできた野花を手軽に、そして整った姿で生けられる、ちょうどいいサイズ感です。
横一列を楽しめる「IKEBANA LONG」
こちらは長さ33.5cm、幅9.5cm、高さ13cmの「IKEBANA LONG」。
長い楕円形のフォルムで、植物を横に長く、もしくは奥行を楽しめる、希少なデザインです。
余裕のある様に、リラックス感を
普通の花瓶と違うのは、1本1本に余白があるところ。
一定の距離感を保ち、それでいてまとまりがある。
ギュッと縛られず、余裕がある、そんな姿にリラックス感をも覚えます。
デッサンしたくなるような景色
「IKEBANA LONG」では余白がより顕著に。
横に整列したような1本1本の花が、余白を有することでより際立ちます。
長方形の棚やテーブルに置くと小さなパーテーションのよう。「イケバナ」を通して眺める部屋はまるで絵のような構図になってくれます。
お茶とお花の香りにうっとり
本体の透明なガラス仕様は、食卓に置くのもぴったり。
景色が見通せるから、重い印象にさせず軽やかにテーブルコーデに溶け込みますね。
束の間のティータイムに季節のお花を飾れば、一時一時を愛でる心の豊かさが生まれそう。
ドライフラワーだけが残す、レトロな色
生きたお花だけでなく、ドライフラワーを飾るのも◎。
くすみカラーのプレートとの組み合わせでアンティーク感がプラスされ、玄関やトイレなどの小空間の雰囲気をグッと盛り上げてくれます。
2色
カラーはそれぞれ、くすんだシルバー色で都会的な「ステンレススチール」と、マットでどの空間にも馴染む「真鍮ラッカー」の2色からお選びいただけます。
2サイズ
■ IKEBANA SMALL
高さ 13 cm
直径 12 cm
■ IKEBANA LONG
高さ 13 cm
幅 9.5 cm
長さ 33.5 cm
様々な茎の太さを活けられるように、穴の大きさも様々。茎の太さだけでなく、少し傾かせたい時は細い茎でも大きい穴にいれてアレンジを楽しめます。
「IKEBANA LONG」は穴の数、22個。
「IKEBANA SMALL」は8個です。
重厚感のある素材
素材は、ガラス、ステンレススチール。
茎が水に沈み込む姿もどこか幻想的に映しだす厚いガラスは、棚上に置いたときにもしっかりと安定感があります。
ツヤを抑えた色味でどんなインテリアにも馴染みつつ上品なアクセントにも。植物をアートのように格上げしてくれるフレームのような存在感です。
また、天面だけでなく、底にも穴の開いたプレートでお花をしっかり固定してくれます。
組み立て方
組み立て方は、2枚の丸プレートに支柱をネジのように回し込んで組み立てます。
小さい方のプレートが底になるようにガラス瓶の中に置きます。プレートの底部には滑り止めのシリコンが付いているので、安定して飾れますよ。
日々楽ちんなお手入れ
さらに支柱だけが取り出せるので、水替えが楽ちん。生け花アレンジが崩れることなく水替えができます。
本体は口が広いガラス製なので汚れも落としやすいのがGOOD。
支柱のお手入れは、柔らかい布で定期的に乾拭きしてくださいね。
大切な記念日祝いに
デンマーク生まれのおしゃれな「イケバナ」は、もちろんギフトにも。
【FRITZ HANSEN】のロゴ入りの箱に入っているので、一家の宝物になりそう♪新築祝いや結婚祝いなど、大切な記念日の贈り物としてぴったりです。
最後までご覧いただきありがとうございます。
お花がギュッと集まりお花畑の中にいるような感覚のフラワーブーケとは違った、“静”のある空間を表現する生け花や盆栽。
1本1本の佇む姿が美しく、その1本に情熱や魂を込められた様が、日本の国技、剣道や柔道の技ひとつひとつにも結びつきますね。
と、話が逸れてしまいましたが、今回ご紹介の「イケバナ」はその名の通り、日本の伝統ある生け花の精神に基づきデザインされました。
一輪ずつ丁寧に差す仕草には、指先にまで心が宿り、それを見ている側にも落ち着きを感じさせます。
一見、活けるのにもセンスが必要では?と難しそうですが、初心者さんにも簡単。自分の感覚を信じれば、どんな姿も美しくなるから不思議。だから自由な心で楽しくアレンジできるんです。
普段、私も月に1,2回はお花を買ってきてリビングに飾るのですが、最後の茎一本を入れる際、隙間にグイグイッと力で花瓶に差し込んでしまいます。
その毎回感じる罪悪感をどうにか解消したいと思っていたので、最後まで丁寧に活けられる「イケバナ」欲しいです♪
今までは和室にしか置けない気がしていた敷居の高い生け花を、現代の住宅にも肩肘張らず置ける、今風の生け花。
でも静かに感じられる“わびさび”の精神、一輪一輪を大切にする姿はどこに置いても、存在意義を発してくれる生きる力を宿した花器です。